伊原弘/編集 勉誠出版 ハードカバー 383p 21.5×15.7cm 2003年
状態:特に問題はありません。帯付です。
中国最高傑作画巻を読み解く。
12世紀。風流天子徽宗の御世の『清明上河図』。精緻な画法で、北宋時代の都市がカレイド・スコープのようにまわる。なにが描かれ、なにが封じこめられたのか。『水滸伝』のなかにもかきこまれる開封。16名の読み手による謎解き。―帯より―
目次
序言(伊原弘)
『清明上河図』全図
『清明上河図』跋文集
座談会『清明上河図』をよむ
1 『清明上河図』をよむ
『清明上河図』と北宋末期の社会(伊原弘)
境界の風景 ―形象としての、あるいは方法としての―(中野美代子)
建築から解読する中国中世の都市社会(高村雅彦)
『清明上河図』にみる樹木と石 ―ベン京の庭園のかおり―(木津雅代)
『清明上河図』の船を造る(山形欣哉)
テーブルと腰掛から見た『清明上河図』(小泉和子)
その後の『清明上河図』 ―作品史の中の一断章―(板倉聖哲)
2 画中の世界
『清明上河図』中のひとびとの識字と計算能力(本田精一)
『清明上河図』にみる飲食(日下翠)
あふれる看板―消費と健康へのいざない―(伊原弘)
『清明上河図』のテーブルの上(塩卓悟)
『清明上河図』に描かれた桶と樽(小泉和子)
開封銅銭雑話(本田精一)
3 比較史からの読み
『清明上河図』と日本の都市景観 ―『年中行事絵巻』『一遍上人絵伝』『洛中洛外図屏風』との比較を通して―(玉井哲雄)
絵画史料としての『清明上河図』 ―日本史からの読み方―(黒田日出男)
4 織りなす世界
『清明上河図』は『金瓶梅』の生みの親?(中野美代子)
『清明上河図』の行交うひとびとに会い、その運命を読む(清木場東)
5 西からのまなざし
皇后と葬送、麺と豚 『東京夢華録』と都市紀行文学の萌芽(ステファン・H・ウエスト)
『清明上河図』と宋代東京の歴史的地理(リンダ・C・ジョンソン)
「橋の下、水は流るる:『清明上河図』に関するさらなる一考察」より抜粋(ジュリア・K・ムレー)
附録
索引(附・都市の生活と施設を読みとく(清木場東 伊原弘)