中谷礼仁/著 波乗社 265p 21×15cm 1993年
状態:目立った汚れや傷はありません。
この本は、日本の近代にはじまった建築論を、とても特殊な性格をもった「言語ゲーム」としてとらえようとする、はじめての批評の試みである。こういう試みは、ここ数年、柄谷行人が文芸批評の分野で、推し進めてきた。その影響が、日本の建築史を学んでいる若い世代に、このような形であらわれてきたのである。(略)この筆者は、明治の近代国家とともに開始された、近代建築そのものと、またそれについて語る建築論の詞そのものの中に、意味を生み出してくtる「ゲームの規則」をみいだそうとし、またその震源地を本居宣長と平田篤胤の国学思想のうちに、「発見」しようとした。―序(中沢新一)より―
目次
はじめに
一章 明治・国学・建築家
二章 耐震構造と「自己」という殻
三章 「私性」から「神性」へ
四章 何トナク反メタボリズム
あとがき
刊行に際して
付 近代「日本国」建築の系譜をめぐる略年表・関連人物ほか解説・主要参考文献