網野善彦 大西廣 佐竹昭広/編集委員 福音館書店 ハードカバー 1:438p 2:491p 3:440p 4:509p 5:534p 索引:200p 27.1×19.3cm 1999年
状態:箱の巻紙背中と本体背中に軽い退色があります。
日本の中世世界を歴史・文学・美術ほか様々な角度から紹介したシリーズ。全5巻と索引の6冊セットです。
中世の説話の直接的で無遠慮なエネルギーは、神話的な古代にも、貴族文学の時代にも底流にあって、中世に露頭したものであること、くだって近世にいたると、ふたたび口承文芸の世界にだけ底流下してしまうけれども、あたかも大地のそこを流れる地下水脈のように、現在ただ今のわれわれの心の底にまで貫流しているのだということを、私どもは確信します。いいかえれば、膨大な庶民文芸の総体は、中世を頂点として、エネルギーにあふれてしずまりかえっていると考えています。「いまは昔 むかしは今」は、近代の日本が一貫してないがしろにし、無視し、時には愚かしい目的のために利用してきた、この水脈に回路をうがち、そのエネルギーを現代の世界に、とりわけ、庶民文芸の嗣子である子どもの本の世界に解放とうとするものです。―巻末広告より―
各巻構成
1 瓜と龍蛇
2 天の橋 地の橋
3 鳥獣戯語
4 春・夏・秋・冬
5 人生の階段
索引