紙本墨画 巻子装 32.8×42.3cm 明治41（1908）年 状態：全体に薄いシミが出ていますが、ほかに大きな汚れや傷はなく、概ね経年並の状態です。箱はありません。
明治時代の画家、根本樵谷（1860-1913）による二十四孝絵巻です。24人の説話画と、五言絶句と和文による註釈が記されています（一部省略あり）。註釈が樵谷によるものか、典拠があるものかは不明です。 二十四孝描画順（記載名ママ） 大舜 張禮張教 山谷 閔子ケン 董永 呉猛 朱舜昌 王祥 孟宗 唐夫人 老莱子 曽参 姜詩 陸績 庚黔婁 黄香 楊香 王ホウ 郭巨 蔡順 漢文帝 ゼン子 丁蘭 田廣・田真・田慶 樵谷は通称郁二郎、上総国市原郡白鳥村の人で、安政4年12月生まれ。12歳から堤雪翁に画を学び、明治22年に京都にいた杉谷雪樵の門に入った絵師です。馬をよく描き、馬樵谷と称され、日清戦争のとき馬数百点を描いて得た金を軍資金として寄付し、また第五回内国博覧会に出品した「遊鯉図」が褒賞を受けています。東京本郷湯島三組町に住み、大正2年1月、脳溢血にて56歳で没。この二十四孝図は明治41年の作。
