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絵は語る5 如拙筆 瓢鮎図 ひょうたんなまずのイコノロジー

島尾新/著 平凡社 ハードカバー 117p 24.7×19cm 1995年
状態:カバー背中に退色、上部縁に切れ込み有り。帯付。

絵は語る5 如拙筆 瓢鮎図 ひょうたんなまずのイコノロジー

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5,000円 (税込)

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絵画のなかで何が起きているのか?一枚の絵を徹底的に読み解く新しい美術文化史。
将軍の狙いは何だったのか―。「ひょうたんなまず」といえば、いまでは、のらりくらりと捕らえ捕まえどころのないことの譬えになっているが、そもそもは、どのような意味を持って、こんな絵を、大教養人たる足利義持が、自らの座右の小屏にえがかせたのであったか。絵にかかせただけではない。将軍は、さらに、その絵をもって、五山の禅僧らに、問答を仕掛けているのである。侃々諤々、当代一流の、三十一人の知識人たちが、さも楽しげに、瓢箪の呪力を説き、鯰の怪異をあげつらう、。神話伝承の力に、おののき感嘆しつつも、同時にそれを笑い飛ばそうとした、中世の知の内的葛藤のさまがここに現出しているともいえようか。「禅の公案」を絵にしたもの、と見る通説の批判から出発し、将軍邸の雅遊のうちに、原始古代以来の習俗と、中世の政治状況、文化状況とが複雑に交錯するさまをさぐってゆく―。―カバーより―


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