東京国立文化財研究所/編集・発行 403p 21×15cm 1999年
状態:天地小口にごく軽いヤケがあります。
1997年に東京国立文化財研究所で開催された国際シンポジウム「今、日本の美術史学をふりかえる」の報告書です。一般発売された平凡社版『語る現在、語られる過去 日本の美術史学100年』と同内容ですが、英文発表は英文版の論文が全文収められています。
目次
第一セッション 近代と美術/近代と美術史
日本近代の文化財保護行政と美術史の成立(高木博史)
「日本美術史」という枠組み(北澤憲昭)
近代日本における美学と美術史学(加藤哲弘)
一九〇〇年パリ万国博覧会とHistorie de l'Art du Japonをめぐって(馬渕明子)
見いだされたもの―日本と西洋の過去としての日本美術史(ステファン・タナカ)
近代日本美術教育の出発と風景画(金子一夫)
日本近代洋画におけるオリエンタリズム(山梨絵美子)
第一セッション報告―近代と美術/近代と美術史(田中淳)
第二セッション 内なる他者としての東アジア
世界観の再編と歴史観の再編(佐藤道信)
龍門石窟への足跡―岡倉天心と大村西崖(岡田健)
日本近代の中の中国絵画史研究(宮崎法子)
雪舟に対する認識をめぐって(山下祐二)
「境界」美術のアイデンティティ―請来仏画研究の立場から(井出誠之輔)
韓国美術史研究の観点と東アジア(洪善杓)
中国を見せる(スタンリー・K・アベ)
第二セッション報告 内なる他者としての東アジア(井手誠之輔)
第三セッション 語る現在、語られる過去
近代日本における画家のアイデンティティ―美術と非美術の境界の諸問題(山口昌男)
日本の美術史言説と「みやび」(ジョシュア・S・モストウ)
「日本美術の装飾性」という言説(玉蟲敏子)
浮世絵の善と悪(タイモン・スクリーチ)
「仏像の語り方」の境界―「弘仁」・「貞観」彫刻の語りが示すもの(長岡龍作)
日本の美術史言説におけるジェンダー研究の重要性(千野香織)
日本美術の始まり(木下直之)
第三セッション報告 語る現在、語られる過去(島尾新)