上田さち子/著 平凡社 平凡社選書223 ハードカバー 318p 19.5×13.3cm 2005年
状態:目立った汚れや傷はなく良好です。
念仏は、山の聖が町に弘めた
中世仏教の主軸たる浄土教の展開は、じつは修験的な存在が担っていた!民衆の要求と、それに応える宗教者の営みという視角から見かえすとき、従来説かれているものとは全く別の、中世人の信仰世界の実像が、近世信仰にまでいたる民衆の宗教史の実相が、鮮やかに見えてくる。―帯より―
目次
1 民衆の「神頼み」をふまえた宗教史
2 水源の山と龍と蔵王権現
3 山中の念仏者
4 念仏聖が山を好むわけ 山に寿命の神が棲む
5 都市に下りた念仏聖 その活動と拠点の性格
6 金峯山と周辺の山々 『諸山縁起』成立の意義
7 伊勢への道 畿内周辺における浄土教の後退過程
8 貞慶の宗教活動、そして伊勢
9 山岳信仰からの脱却 叡尊
10 宗教意識論から見た鎌倉仏教
補論 神仏は清浄な地に祀られるものか
1 長谷寺史の問題点
2 祓と宇治 地域と穢・祓・神祇